みっともない被災者

中越沖地震からもう何日経ったのか、カレンダーを見ないとわからなくなってきました。
思いがけない災害に、これからのことを考えるといろいろ不安もありますが、長男が通っている高校の野球部が、高校野球新潟県大会で4回戦に勝ち進んだり、小さな話題に喜びを見つけています。


そんな混沌とした中、災害物資をもらうことに慣れてしまった、かわいそうな人も出て来ました。
「あの人はあれをもらったのに、私はもらえなかった。同じ被災者なのに、差別だよ」
そんな愚痴を、平気で口にする人がいるんです。
信じられないでしょうけど、もらうことが普通になり、もらえなかったら提供してくれたボランティアを逆恨みする、なんだかとてもみっともないです。


炊き出しをもらうとき、自衛隊の仮設浴場に入浴したとき、ぼくはひとことお礼を言うのですが、「当然のこと」のように、黙ったまま胸を張ってその場を去る人もいます。
なんか、みっともない。


被災者だから当然………、そんな甘えも確かに許されるかとは思いますが、 ボランティアとしてかけがえのない力を貸してくださった皆さんが、気持ちよく活動をしてもらえる環境を維持することも、逆に被災者としての最低のマナーだと思っています。
ただひとこと、「ありがとう」だけでいいんです。
それが言えないんだったら、炊き出しに並ぶな!、配給に並ぶな!
そう思える人が、確かにいるんです。