長年の経験が陥る惰性

ぼくの仕事は7割近くPhotoshopを使っているんですけど、Macを使い始めた10年ほど前、Photoshopのバージョンは、3.0でした。
ヒストリーなどの機能もなく、フィルタも少なくて、とにかく今から考えると、「理不尽な丁稚奉公」で働かされているようなものでした。
3.0から5.0、5.5から7.0、少しずつ進化して、今はCS1(8.0)で仕事をしています。(自宅では未だ5.5を使っていますけどね)
ところが、そんなぼくのような昔からのユーザは、なかなか新しい機能に馴染めないのが現実です。
どうしても昔ながらの作業工程が「腕」に染みついているんですよね。


先日もそんな惰性で仕事をしていたら、知り合いのHさんにとことん冷やかされました。
レイヤーの画像を「編集」メニューから変形させていたんですけど、
バウンディングボックスを使えばわざわざメニューから選ばなくても簡単に拡大・縮小、回転ができますよ。Mさん、知らなかったんですか?
本当に知らなかったんですか? え〜、ほ・ん・と・う、ですかぁ〜。
7.0からとっくに付いていましたよ〜」
って、本当に楽しそうに教えていただきました。


Photoshopに関してはHさんよりもかなり使用歴が長いですので、きっとぼくならほとんどの機能を熟知していると思ったんでしょうね。
でも、現実は違うんです。
いくら新しい機能が追加されていても、今までと同じメニューが残っていたら、どうしてもそっちの方で作業をしてしまうんです。
ああ、ホント、恥ずかしい話です。


今は素直にバウンディングボックスで効率よく仕事をさせていただいております。
ありがとう、Hさん。
経験が長さと効率のよさは、時として反比例することもあるんですね。注意します。