和田アキ子殺人事件

TBSのスペシャルドラマ「和田アキ子殺人事件」、タイトルはものすごくインパクトがあって、これは面白そうだと期待したのですが、中味がちょっと薄かったです。
真犯人を特定できる伏線もそれなりあって、和田アキ子の人柄も嫌味なく描かれていたのですが、ゲストとしてたくさん登場する参考人たちの場面が、いただけませんでした。
制作者はドキュメントとバラエティの間を狙ったんでしょうが、あくまでもドラマですから、スタッフの笑い声や細木数子さんのようなリアルなコメントは興醒めてしまいましたね。
とことん人をおちょくったようなビートたけしのコメント以外、気の利いたものはなく、あの程度の悪口だったら逆に必要なかったような気がします。
三村マサカズ演じるマネージャーが主役のせいか、なんとなく「殺人事件」という焦点もボケていて、妙に生活臭い場面も多くありました。


あれだけのゲストが出演者し、和田アキ子という格好の素材を殺せるワケです。その上テレビ局内や実際にある番組を自由にいじることができるワケですから、もう少し丁寧に作って欲しかったですね。
三谷幸喜氏が脚本を書いたら、きっと日本のドラマ史に残る名作に化けていたかも知れません。
ちょっともったいないドラマでした。