これと呼んでしまったオヤジ

自らが受けた児童虐待の経験を告白して大ベストセラーになった、デイヴ・ペルザー氏の『“It”(それ)と呼ばれた子』。
そのデイヴ・ペルザー氏が、悩める10代の少年少女に向けて綴ったメッセージ「これから大人になる君たちへ」を、14歳の誕生日を迎えた次男にプレゼントしました。
彼がどんな気持ちでこの本を読んでいるのか、正直わかりませんけど、生き方の指針を教えてくれる一冊として、いつまでも大切にしてもらえたらいいなぁ〜って思っています。


ところで、「It」という言葉で思い出したコトがあります。
ちょっと前、小学生の集まりを手伝いに行ったときのコトです。
子どもたちを整列させていたら、「そこの青い服を着た彼を連れてきてくれないか」と、声をかけらたんです。
そこでぼくは、「あ、彼ですね」と言おうとして、思わず「あ、これですね」って言っちゃったんですよ。
そしたらその子は「ぼくは『これ』じゃない。ぼくはモノじゃない」と、ひじょうに憤慨しておりました。
しまった………と思いながら、何回かあやまったのですが、彼は最後までぼくと目が会うたびに「ぼくは『これ』じゃない。ぼくはモノじゃない」と繰り返して主張しておりました。
そのたびにあやまり続けるぼくは、なんだかすごい罪を犯したようで、情けなかったです。

本当に失礼なコトをしてしまいました。
でも、おとなが何回も非を認めてあやまっているのに、それを寛容に受け入れられないその子も、あまり真っ直ぐな生き方をしていないような気がして……………、なんとなくかわいそうになっちゃいました。