杉山登志氏のメッセージ

TBSで放映された『テレビCMの日スペシャルドラマ「メッセージ」〜伝説のCMディレクター・杉山登志 魂で撮った、一瞬の美〜』を見ました。
先週、東京の専門学校に通っていた頃の友人(鹿児島在住)からメールで、このドラマのことを教えてもらったんです。

ぼくも以前(っていうか、かなり昔)、コピーライターを目指していた頃があったので、杉山登志氏の存在だは知っていました。
コマーシャルの創世期を育て上げた有名なディレクターである………、そんなことくらいしか知らなかったのですが、実弟でカメラマンである杉山伝命氏の存在や、今の日本人を予見したようなメッセージ(遺書)など、事実に基づいているのに、ドラマチックと呼ぶにふさわしいストーリーに、じっくり浸らせていただきました。


さて、ドラマの中で登志氏が制作した資生堂のコマーシャルが何回か流れて、強いインパクトにビックリしたあと、現在のコマーシャルが流れたんですけど、正直「ヘタくそ」だなぁ〜って思いましたよ。
今の資生堂には勢いがないのかなぁ〜って、そんな印象を受けました。
見ていて、ドキドキしたり印象に残ったりしないんです。すーっと横切っていくだけのコマーシャルなんです。
ぼくが20歳代だった頃の資生堂のコマーシャルは、他社とはあきらかに異なっていました。
カネボウにもそれなりの色があったと思います。


でも、コマーシャル全体のレベルは、扱う商品によって違いますので、昔の方が高いとか低いとかは言えませんけど、特出した才能を持ったディレクターやコピーライターが1980〜90年代から確実に少なくなったことだけは、はっきりしているかと思います。
そこそこ中流なんですよね、コマーシャルをつくる世界も。
日本全体が元気がないから、それはそれで仕方がないのかも知れませんけど。