地元初めての競輪選手

ぼくよりかなり年上なんですけど、もう20年以上も前から「ともだち」としてお付き合いさせていただいているNさん。その次男くん(20歳)が、プロの競輪選手として今月、デビューするんです。
地元の新聞でも、「柏崎市で初めての競輪選手誕生」って、かなり大きく取り上げられました。

Nさんの競輪好きは、もう半端じゃないんですよ。
競輪選手をテーマにした小説を書いて、それが某コンクールで最優秀賞を受賞、いきなり商業出版されたという実績もあります。
そんな父親の元で育てられた次男くんは、物心ついた頃から、競輪選手になりたいという夢を持っていたようですね。


そう言えば、次男くんがまだ幼稚園に通っていた頃、Nさんのお宅に遊びに行った時、こんなコトがありました。
当時相撲が大好きだった次男くんと、「相撲ごっこ」をしたんです。
幼児とおとなの取り組みです。
当然ながらぼくが勝つのは誰が見ても一般常識。でもそれじゃぁ次男くんがかわいそうだ。
そう思ったぼくは、わざと負けてあげたんです。
そしたら次男くんは大喜びです。
でもね、Nさんが大声でこう言ったんですよ。
「ダメだよ、負けちゃぁ〜。どんな時にも真剣に相手しなくちゃ」
そう言いながら次男くんに近づくと、まるでボールのようにポ〜〜ンと投げたんです。
次男くんは「くっそ〜」と悔しがりながらお父さんに向かって行く。
でも簡単に投げられてしまう…………。


そうなんですよね、それが本当の子どもとの付き合い方なんですよ。
ぼくは今でもその時のことを「お手本」としてよ〜く覚えています。
でも最近、どうしてもわざと負けちゃう時があるんですよね。注意しないと。

次男くんのデビュー戦、悔いのない成績をあげるコトができるよう、祈っています。