広報で手配された不審者

ちょっと前の出来事です。

市内全域に情報を伝える「広報」のスピーカーから、こんな放送が流れたんです。

「○○地区で、小学生の女児が、帰宅途中に不審な男から写真を撮影されました。
挙動不審な男を見かけた方は、警察までご連絡ください」

そんな感じの内容だったんですが、この放送を聞いた女房が、ジョーダン混じりにこう言いました。
「お義父さんじゃなけりゃいいけどね」

お義父さん、つまりぼくの親父のことですが、なぜ女房がジョーダンとは言え、そんなことを口にしたのか…………、それは単に親父がカメラ好きというコトです。
風景や近所の子どもたちをデジカメで撮影するのが親父の趣味でしたので、「もしかしたら」という疑いが0.0001%くらいあっても不思議じゃないんです。

それにしても、ただ単に笑顔が純朴な子どもの写真を撮影しただけで、市内全域に広報で「手配」されてしまうんですから、変な世の中です。
きっと帰宅した子どもが「知らないおじさんから写真を撮られた」と親に告げて、心配になった親が市役所か警察、もしくは学校に相談して、それが広報で「手配」されたという………、本当にバカバカしい現実がここにありました。
子ども以外、みんな過敏になり過ぎていて、なんか人間関係の基本は「不信である」って、子どもに教えているようなものです。

これじゃぁ子どもに道も訊けない。
声をかけただけで防犯ベルを鳴らされちゃったら、ジョーダンにもなりませんからね。


そう言えば、今夜TBSで放送された「緊急大激論スペシャル“子供たちが危ない”こんな日本に誰がした!? 全国民に“喝”!!」を見たんですが、なんなんでしょう、あの番組は。
見ていて無性に腹が立ちました。
具体的に誰がどうのと言い始めると、切りがないのですが、とにかく内容が内容ですので、出演させる団体やコメンテーターの人選はしっかりして欲しかったですね。