ALWAYS 三丁目の夕日

ぼくの大好きな漫画家のひとりに、西岸良平さんがいるんです。
「夕焼けの詩 三丁目の夕日」や「鎌倉ものがたり」「たんぽぽさんの詩」など、彼の単行本はすべて持っているほどのファンなんですよ。

で、今公開中の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」を観ようかどうしようか、結構悩んでいたんです。
マンガのキャラクタと実写の俳優さんたちのイメージが、どうもイマイチ、ハマらないんですよね。
特に茶川竜之介と吉岡秀隆
どうもうまく一致しないんですよ。
ですから、この映画を観るコトによって、逆に原作のイメージが壊れるかも知れない……という、変な違和感を持っていたんです。

でも、やっぱり観てみたい。
巷の評価がとても高いので、やっぱり観てみたい…………、そんな気持ちが高まって、ついに観てしまいました。

観ての第一感想は…………、ホント、マジに泣けましたよ。
不覚にも本作で4回以上は泣いてしまいましたね。
隣に女房がいなかったら、声を出して泣きたかったシーンもあるくらい、本当に素晴らしかったです。
大したコトは言っていないのに、ごく自然の何気ないシーンに涙があふれてしまうんです。
人と人が掛け値なく信じ合えて、真っ直ぐに前を見ていた時代だからこそ表現できる「人情」に、思わず共感してしまいました。

観終わったあと、このキャスティングは最高だったと、観る前の違和感はすっかり解消されていましたね。
それ以上に、原作のストーリーをそのまま忠実に再現したCGによる風景にも感服しました。
思わずパンフレットを買ってしまうくらい、そのバックストーリーに興味が沸いてしまいましたよ。

あの時代はよかった………なんて、舞台になった昭和33年にはまだ生まれていなかったこのぼくに言えるワケがありませんが、とにかく「環境」はいかに変わろうと、人間としての本質はあの時代・そのままでいたいと………、改めてそう感じました。
人間、いつまでも前向きに生きていれば、ヘタに疑心暗鬼になったり、自分を偽るコトもないんですよね。