フリー・キャッシュ・フロー

会計学をやさしく解説した「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(山田真哉・著)。
ずいぶん前からベストセラーになっていましたが、書店で思わず衝動買いしてしまいました。

内容は、これといって目新しいモノは感じなかったのですが、それでも「なるほど」と改めて感心する箇所も、いくつかありました。

そんな中でも特に興味を惹いたのが、「フリー・キャッシュ・フロー」です。
「フリー・キャッシュ」とは、毎月の収入から、保険金やローン、日常の生活費、貯蓄などの出費を差し引いた金額のコトです。………その金額、つまり、自由に使えるお金の大きさが、その人(または家族)の生活の豊かさを象徴している、というものです。

いくら収入が少なくても、住宅ローンなどの出費が少なければ、自由に使えるお金も多いので、より豊かな生活を送るコトができるんですね。
逆にいくら収入が多い人でも、住宅ローンに追われたり、子どもの教育費に多大の金額を投資している人は、自由に使えるお金は少ないので、より窮屈に生きているというワケです。
つまり、人間の本当の豊かさは、年収の金額だけでは判断できないんですよね。

そう考えたら、何千万円もする家を新築して、毎月ローンの支払いに躍起になって生活するよりも、安くても、そこそこ不自由なく生活できる中古住宅を買った方が、何倍も楽しい人生を送れるかも知れません。

ぼくも両親と一緒に暮らしていますので、いろいろな維持費をお互い出し合っています。
ちょっと古い家ですけど、住宅ローンもありません。
きっとそれが「フリー・キャッシュ」を増やしているんでしょうね。
ですから、収入の少ないぼくでも、時々外食したり、ささやかな贅沢を楽しむコトができるというワケです。