納得いかない花火大会

ぼくの住んでいる柏崎で、昨日まで催されていた「ぎおん柏崎まつり」。
最終日を飾るイベントとして、「海の大花火大会」があったんですが、その決行を巡って、納得が行かないと言う声が(ぼくが会う人すべてから)出ています。

昨日は台風7号が本土に接近していましたので、たぶん花火大会は延期するだろうと思っていたのですが、ピンポイント予報ではその時間帯の「降水確率が低い」というコトで、「予定通り実施する」と広報で告げられたんですよ。
でも、台風というモノは予定通りの進路を辿ってくれるほど甘くはありません。
急に速度を上げたり、進路が変わるという可能性は、よくあることです。

でも、主催者は決行すると宣言しています。
ところが「降水確率が低い」とされていたピンポイント予報が、急に「大雨」に変わりました。
案の定、花火大会がスタートする40分ほど前から、大粒の雨が降り始めました。
ぼくの家は会場まで歩いて15分くらいの距離にあるんですけど、出かけようとしたその時に雨が降り始めましたので、今年は見に行くのを諦めました。
結局雨はそのまま深夜まで降り続けたんですけどね。

息子たちはそれぞれの友だちとすでに出かけていましたので、雨の中、花火を楽しんだ(?)ようです。

それにしてもなぜ台風が接近しているのに、決行したのか?
その理由は、「有料桟敷席」です。
もしも中止になったら、用意していた弁当やら、さまざまな施設に投じた資金が回収できない。
回収どころか、赤字になるかも知れない。
そんな主催者側の理由によって、多くの市民が雨の中、花火を楽しんだというわけです。

となりの長岡市では、花火大会での収支を計算するために、最初から「雨天決行」で開催しています。
わざわざ遠方から訪れた人のためにも、中止にするのは心許ないのかも知れません。
たぶん柏崎の主催者も、その辺を考えたんでしょうけど………。

でもね、市外から訪れるお客さんのために用意した大型駐車場(有料)は、雨のため地盤が悪いので「閉鎖」したんですよ。そこから会場までの無料シャトルバスも当然なくなりました。
ですから、駐車場のまわりでオロオロした車も多かったかと思います。

結局、昨年22万人ものお客さんが訪れたこの花火大会、今年は5万人も少ない18万人でした。

市民から強制的に集めた協賛金で、「市民一同」としてフィナーレを飾った超特大スターマイン………、もしも延期してくれたなら、ぼくも楽しむコトができたのに、非常に残念です。

見に行った人は、雨で存分に楽しめなかったと文句を言い、見に行けなかった人は、なぜ延期しなかったのかと文句を言う。
そんな後味の悪いお祭りでした。

市民のための花火大会なのか?
それとも遠方から訪れる人たちのための花火大会なのか?
後者なら、「市民一同」の協賛金は徴収すべきではない。さらに、駐車場はなにがあろうとも閉鎖してはいけない。
前者なら、市民が気持ちよく楽しめるように潔く雨天延期すべきだ。

そんな矛盾が、今回の決行に「納得いかない」という声を助長しているんですね。
本来なら市民も、遠方の人も、分け隔てなく楽しめるように気を配るのが主催者の努めなのに、結局市民のためでもない、遠方のお客さんのためでもない、主催者のための花火大会になってしまったんです。