いじめの被害妄想

先日、中学一年生の次男が、こんなコトを言ったんですよ。
「いじめられていると自分で言っているのって、やっぱりいじめなのかな?」

………?
最初は何を言っているのか、その意味が全然わからなかったのですが、詳しく話を聞いてみて、ようやく理解できました。
彼が言いたかったのは、つまりこういうコトだったのです。

同じ部活に入部した友人が、新入部員が多いと自分がレギュラーになれないから、○○くんと○○くんに
『別の部に入ったら?』
とか、いろいろと意地悪いコトを言うんですって。
言い方がすごくしつこいので、みんなで聞こえない振りをしていたら、
『みんながぼくを無視する。仲間はずれにする』
と、顧問の先生に言いつけて、結局その子以外の一年生が、全員怒られたというんです。

なるほどね。それが、
「いじめられていると自分で言っているのって、やっぱりいじめなのかな?」
というコトなんですね。
つまり、被害妄想みたいなモノです。

きっとその子は、友人はもちろん、家族からもろくに相手にされていないんではないでしょうか。
だから『自己主張』をして目立ちたい。
でもそのやり方が、普通の人とは違った方向に向いてしまう…………。
ある意味かわいそうです。

「それで今、その子のせいでみんなは迷惑しているのか?」
と、次男に尋ねたところ、返ってきた答えは、
「みんなもう慣れちゃったよ」。

まぁ子ども同士の問題ですから、彼らなりになんとか解決していくコトでしょう。
それにしても気になったのが、顧問の先生です。
一方的に周りの子どもたちを注意するのではなく、なぜその子が『無視』されて『仲間はずれ』になってしまったのか、その原因をしっかり把握しなければ、かえってよくないような気がします。
特にチームワークを重んじる部活動ですからね。