ふたつの納得

世の中には何かと扱いにくい人種が存在しています。
いわゆる「あー言えばこー言う」人たち。
ぼくの周りには幸いにもそういう人たちはあまり多く存在していないんですが、知り合いの女性には、何かにつけてそういう人たちが集まって来るみたいです。
運が悪いというか、何というか。

たとえば先日、彼女は職場で、デスクの電気スタンドを点けたまま外出しちゃったらしいんですよ。
二時間くらいして帰社したら、電気スタンドの灯りはそのまま点いていて、そばにいた先輩女性が、
「ちゃんと消すのを確認してから席を離れるように。
電気代だってバカにならないからね」
と、納得のひとこと。わざわざ灯りを点けたままの状態にして、有無を言わせないあたり、執念ですねぇ〜。

そして別の日、今度はその先輩が、デスクの電気スタンドを点けたまま席を30分ほど離れたんですって。
灯りを消してあげようかなぁ〜って思いながらも、
「自分だって同じようなミスをする………、それに気付けば、先輩も少しはおとなしくなるかも………」
彼女はそう考えて、先輩の行動を伺っていたんです。
そしたら突然大きな声で、
「なんで電気を消してくれないの?
そばにいて気が利かないんだから!!」
と、これまた納得のひとこと。

言ってるコトは正しいんですが、それにしても、あまり長く付き合いたくない人種ですね、その先輩。


「納得」と言えば以前、市役所の仕事を受注しようとした印刷屋さんから、こんな愚痴を聞いたコトがあります。

役所のパンフレットの発注が、市外の印刷屋さんに落札されたので、
「どうして役所の仕事を、地元の印刷会社ではなく、市外の印刷会社に発注するんですか?
役所の方々は我々市民から集めた血税によって生活しているんだから、せめて仕事をもらわないと税金も納められませんよ」
ってね、気を許せる担当者の方に文句を言ったんですって。
うん、確かに納得です。

でもね、担当者の方の返しのひとこともこれまた納得でしたよ。

「皆さんからお預かりしている大切な税金を有効に使うには、少しでも安い業者さんに発注しないといけないんです」

なるほどね。
でも、個人的には地元の印刷屋さんに同情しますね。

おっと、今回も取り留めない話になってしまいました。