避難所から帰らない家族

中越沖地震の発生からもうすぐ1ヵ月になります。
もう1ヵ月も経つのか………早いなぁ〜という気持ちと同時に、ひとつひとつを思い出すとずいぶんいろんな経験をしたなぁ〜って、なんとなく遠い出来事のようにも感じています。


自衛隊による炊き出しも12日に終わり、自宅を失った方々のための仮設住宅への入居も始まりました。
ライフラインもかなりの確率で復旧しています。
被災前とは明らかに状況は違うにしろ、被災民の方々はそれでも落ち着いた生活を取り戻しつつあります。


そんな中、新しい立派な自宅があり、ライフラインもすべて復旧しているにも関わらず、未だに避難所で生活している家族がいるんです。
避難所は冷房が効いていてとても涼しく、自衛隊による仮設入浴施設もある。
大きなテレビもたくさんあって、好きな番組も楽しめます。
その上、朝昼晩の三食無料で食べられるということで、自宅には戻らず、ず〜っと避難所生活を送っているんですよ。
きっと自宅の室内は、未だに散らかったままかも知れません。
寝るときの辛さをちょっとだけ我慢すれば、お金もかからずそこそこ快適に過ごせるでしょう。


そんなバカげた話を、知り合いが憤りながら教えてくれました。
知り合いは、その恥知らずとも言える家族の近くに住んでおり、自宅を失って仮設住宅への抽選にも外れてしまった人を励ましに行ったときに、見かけたようです。
その時、なんとその家のオヤジは、マッサージのボランティアまで受けて気持ちよさそうにしていたと、呆れたように話してくれました。


仮設住宅にも入れず困っている家族がいると思えば、今すぐにでも自宅で生活できるのに帰らない、単なる怠け癖の家族もいる。
本当に困ったものです。